物語について

 こんなものを作ってみました。
 この物語ももう少し続きそうですし、そろそろいろいろと言葉や登場人物も出てきたので、作者自身が整理するためと、読者の方がこの言葉ってなんだっけ?これダレ?というときに役に立ててくださいませ。

・物語の重要(かもしれない)事柄

・エセルヴァーナ
 この物語が展開していく国。現在、フォーグ三世によって治められている。農業と漁業がさかんで、大陸の端に位置しているため、海にも面している。大陸の中でも比較的大きな国で、それなりに裕福な国。王妃はただ一人で、王は王妃を寵愛している。王子が二人いる。
 エセルヴァーナは大きく分けて五つの地方に分類でき、中央の王都周辺は王の直轄地になっており、東のエッディフト地方をゼオライト伯爵家、西のオーマリン地方をラング伯爵家、北のゴーゼ地方をバーンズ子爵家、南のピュッケン地方をエルニーア男爵家がそれぞれ委任統治されている。どの家も王家の信の厚い古い家柄である。
 男女の区別なく、有能な者はだれでも雇用し(もといこき使われ)ている。

・シャントイユ
 番外編で出てきた国。エセルヴァーナの隣国であり、大陸各国と国境を接している。そのため、各国からの品物が行きかい、貿易の中継地点として栄えている国である。王には王子が一人、王女が三人おり、そのうちの一人はすでに嫁いでいる。

・第一騎士団
 エセルヴァーナの国王の身辺を警護する近衛騎士団の一つ。白い制服を着用するところから、別名白騎士団とも呼ばれる。第一騎士団に任命されるとよほどのことがない限り職を辞することはなくなるため、前王の騎士たちがそのまま残ることになる。その騎士たちの上に、元第二騎士団員であった騎士たちがつき、指揮することになる。そのため、意外と人数が多い。

・第二騎士団
 主にこの物語で語られる人々がいる場所。エセルヴァーナの王太子の身辺を警護する近衛騎士団。黒い制服を着用するところから、別名黒騎士団とも呼ばれる。団員は、王太子と団長によって人選による人選を重ねて任命されるため、数が少ないのが特徴。その中でも今回の第二騎士団は異例とも言える人数の少なさを誇る。人手不足による仕事が多いのが難点。

・第三騎士団
 エセルヴァーナの王城および王都を警護する騎士団。ときには賓客を警護することもある。赤い制服を着用するところから、別名赤騎士団とも呼ばれる。第三騎士団は団を二つに分けており、王城警備を担当する王城警備部隊と王都を巡回警備する王都警備部隊に分かれる。王城部隊を第三騎士団長が指揮し、王都部隊を副長が指揮するのが伝統になっている。宮廷に華を添えるためか、女性騎士が多いのも特徴。

・第四騎士団
 エセルヴァーナの国土を警護する騎士団。地方勤務が主となる。青い制服を着用するところから、別名青騎士団とも呼ばれる。大きく四つの地方の支部があり、全ての騎士たちはそこに所属して、そこから各市町村へと配属されることになる。当然、もっとも人数が多い大きな組織である。

・術士
 精霊に語りかけて、超自然の力を扱うことのできる人々のことを指す。全ての人が使えるわけではないが、どういった人たちが使えるのかは今のところ不明とされている。それぞれ相性の良い精霊というものがあり、相性の良い精霊の属性に応じた術が使える。
 

・登場人物

ア行  カ行  サ行  タ行  ナ行  ハ行  マ行  ヤ行  ラ行  ワ行

・ア行

・アミュ・ミレー
 
第三騎士団長。長い茶髪をきれいに結い上げている隙のない美人。史上初の女騎士団長のため、周囲の注目を集めている。落ち着いた大人の雰囲気を持っている女性で、男女を問わず、第三騎士団員の憧れの的。アルベルトにほのかな思いを寄せているため、ティルティスには嫌われている。宮廷術士、クレアの姉。

・アルベルト・バーンズ
 第二騎士団長。黒髪黒目の美丈夫。27歳。いつも不機嫌そうな無表情をしているが、実は目が悪いため。書類を片づけるときには細い銀縁眼鏡をかけている。第二騎士団の中でも落ち着いた真面目な男。一番の常識人と思われる。ティルティスのことを実の弟のようにかわいがっていると同時に、期待も人一倍している。北のバーンズ子爵の息子。騎士団全体でも屈指の剣の使い手。

・エマ・ウェンド・ゼオライト
 ゼオライト伯爵夫人で、セージ、ジークの母上。辺境民族のウェンド族の族長の娘。遊牧民族とはいえ、勇猛果敢な武の民として名を馳せる。中央から派遣されてきたゼオライト伯爵に周囲の反対を押し切って熱烈なアプローチを仕掛けて、ついにその愛を得た女性。故郷では人気者。ゼオライト家でもっとも権力を握っている。二人の息子がいるとは思えない若々しさを持つ。

・エレン・キースバーグ・ウェラキッシュ
 キースバーグ子爵令嬢で、ユークリフトの妻。黒髪黒目の女盛りな18歳。ユークリフトの祖父とエレンの祖父とのあいだに交わされた「互いの子ども同士を結婚させよう」という約束を守るために自ら祖父とユークリフトの父に働きかける。約束を守れなければ貴族の名折れとばかりにユークリフトを説き伏せてしまった。しっかり者で強気なため、なんだかんだ言いつつだんなさまを尻にしいている若奥さま。

・カ行

・クレア・ミレー
 肩口で切りそろえた短い茶髪の美人術士。ジークの術の先生として、ティルティスの依頼を受けて教えることに。王宮術士の中でも有能な人で、水を自在に操る水術士。厳しい人だが、正当に評価してくれる。

・クロス・フィリックス
 灰色の短髪に青い瞳の長身の男。27歳。騎士団一の無表情で寡黙な男。いつもぬぼーっとしていて、何を考えているのかわからせない。かわいいものが好きで、それが高じてティルティスやライオット、ジークをかわいがっているが、自分よりも小さなものは全部かわいいものと思い込んでいる。辺境貴族のフィリックス男爵の息子。あだ名は鉄仮面。

・ゲイル・ボードレール
 王都で飲み屋の《シスアの木》という店を営んでいる男。元は第二騎士団長だったのだが、怪我で足が不自由になったため騎士を辞した。今でも第二騎士団とのパイプがあり、新団員の試験につきあっている。

・サ行

・サーフィス・バルクロウ
 あざやかな赤毛に灰色の瞳の元気良すぎる男。26歳。とても歳相応には見えない熱血さを持っている。庶民出身の叩き上げ系の騎士で、第四騎士団の一騎士から第三騎士団を経てのし上がってきた。そのため、貴族とは相容れないところもあり、品のない野生児とののしられている。愛称はサーフ。実家は鍛冶屋をしている。

・ジーク・ゼオライト
 いわずと知れた主人公。少しクセのある柔らかそうな薄茶色の髪に穏やかな蜜茶色の瞳の幼さの残る少年。17歳。東の辺境ゼオライト伯爵の二男。母譲りのそれなりに整った顔立ち。押しに弱い穏やかな性格。このたび第四騎士団エッディフト支部に二年勤務後、第二騎士団へと転属になった。個性の強い先輩たちにも負けずがんばっている。術士としての才能があり、土の精霊と相性が良い。

・シェアナ・ティンターナウ
 ライオットの妹。16歳。城で王妃付の女官をしている。兄そっくりの金髪碧眼の美少女であるのに、正反対の性格を持っていることでいろいろと難儀な立場にいる。城中の人々に愛される天使のような娘。今のところ名前しか出てきていない。

・セージ・ゼオライト
 ジークの兄。ジークいわく兄バカで、ブラコン気味。ゼオライト伯爵の長男で、ゼオライト伯爵同様一筋縄ではいかない人。ジークのこととなると放っておけない。

・セシル・エルンスト・エセルヴァーナ
 エセルヴァーナの第二王子。ティルティスの弟。10歳。ティルティスによく似た金髪碧眼の美少年。第三騎士団のマリアにアタックしては振られている毎日。マリアが男装の令嬢のため、「僕が女の子になればいいんだね!」という理由で女装している。王も王妃もおもしろがって止めないため、放置状態。それゆえに他国にまで話が流れ流れて、縁談が後をたたない美姫として有名になってしまっている。

・ソール・アシュフォード
 金髪緑眼の美人。24歳。外務卿アシュフォード伯爵の息子で、アシュフォード家の双子の兄。宮廷の華と呼ばれ、貴婦人の憧れの的。女たらしとして有名であるのに、彼に気のある女性は後を絶たない。そのため、騎士たちには嫌われている。貴公子然とした男で、女性を口説くのが趣味。

・タ行

・ティルティス・セルエスタ・エセルヴァーナ
 第二騎士団の主で、エセルヴァーナの王太子。15歳。美少女めいた顔立ちの美少年。絹糸のような黄金の髪に宝石のような碧い瞳の作り物めいた美貌の持ち主。一流の職人が丹精こめて作り上げた魂の宿った人形のような少年。聡明で王子らしい。周りにも王子であることを望まれていたため、完璧に振舞おうとするクセがある。剣よりもペンが好きで、外交手腕は財務卿と外務卿も認めるところ。アルベルトを兄のように慕っている。最近はジークもお気に入りで、親友だと思っている。独学で術を身につけた術士で、光の精霊と相性が良い。

・テーヌ子爵
 五十代の小太りの男。白髪まじり。自分よりも偉い人間にはこびへつらうが、自分よりも下の人間は軽んじる。長いものに巻かれるタイプ。気に入らないとちくちくといじめてくる。

・ナ行

・ネリー・パルメ
 パルメ子爵の娘で、クロスの婚約者。薄茶のさらさらの髪が自慢の小柄な娘。話し出すと止まらないおしゃべり好きで、無口なクロスとはちょうどいい間柄。

・ハ行

・ハンス・ゼオライト
 ジークとセージの父で、東のエッディフトの領主。ゼオライト伯爵。王も恐れるらしい権力を持っている。妻と子を何よりも大切に思っており、彼らを守るためなら王さえ脅迫することもいとわない(と人々に思われている)。

・パトリック・アシュフォード
 ソールの弟で、アシュフォード家の双子の弟。24歳。双子のためソールとよく似ている金髪緑眼の美人だが、人見知りが激しくすぐ赤面するのが悩み。気が弱いため、ソールとはあまり似ていない印象を受ける。兄の被害を受けることも多々ある。愛称はパット。

・フィオル・ボードレール
 ティルティス付の侍女。ティルティスがなにも言わなくても察してくれる、ティルティスが心許しているひと。趣味は変わったお茶を集めること、人間観察、それに情報収集で、第二騎士団員のひとりひとりの好みも把握している。ゲイルの娘。

・マ行

・マリア・ポートレイト
 第三騎士団王城警備部隊の騎士。第三騎士団長に憧れ、あのようになりたいと思っている。セシルの熱烈アタックをものともせず、そでにしている庶民の娘。実家はサーフィスの三軒隣のパン屋。サーフィスに恋をしている。

・ヤ行

・ユークリフト・ウェラキッシュ
 第二騎士団の副長。アルベルトの右腕であり、第二騎士団のお母さん的存在。茶金髪に薄茶の瞳の優しげなお兄さん。童顔でひどく幼く見えるが、実は第二騎士団でもっとも年長の30歳。クロスに勝るとも劣らない長身の持ち主。12歳離れた妻がいる。愛称はユーク。第二騎士団唯一の妻帯者。

・ラ行

・ライオット・ティンターナウ
 柔らかそうだがクセの強くてあっちこっちにはねる金髪、なめらかな白い肌、形のよい赤い唇、澄み切った青みの強い青い目に人々はだまされる。天使のような美貌の青年。20歳。外見は天使のようにたおやかなのに、中身は鬼。クラッシャー・ライと恐れられた破壊魔。短気で感情的だが、面倒見は良い。一番ジークと年の近い先輩で、なにかと面倒を見てくれる。ティンターナウ公爵の嫡男。妹命の超シスコンなのは城の内外で有名。

・ライサス・テルフィルド
 最年少大臣で、財務卿。この人が国の財布のヒモを握っているといっても過言ではない。この人がいる限り、国庫は安泰といわれている能吏。自他に厳しく、効率をこよなく愛す。

・ワ行

 

 

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